完成形とは? KURIKINKON 2 peacock blue


ソフビに限らず何かを造って発信するにあたって自分が何に重きを置いてるかってのは勿論あるわけで

造形なのか彩色なのかネタなのか全て複合した完成形なのか


当然、複合的完成形を見せたい人は志が高い拘りのクオリティを追求する事になるし


オリジナル造形をやる人はオリジナルのデザインや造形、そのバランス感覚を見せたいわけだし
彩色は決まったパターンの塗装をするのと
カスタム的に塗るのとではまた少し違う解釈になると思うし
ソフビ自体をキャンバスと捉えてそこに世界観をペイントするのも勿論貴重な作品として成立します


勿論、はじめから計算された複合的完成形を目指す方も多いと思うけど
でもやっぱりインディーズは個人で制作するので
もう少し荒削りというか自分が生み出す世界観の中で可能性を探したり
自分のスタイルを目指す過程であって挑戦でもあったりします
自分の場合はラフもないイメージから造形しながらバランスを考えてキャラデザイン的な事をしてるので
造形のバランスを見て頂く為に無塗装で自分の造形を出す事に何ら抵抗は無いんですが
受け手の解釈としてはペイントを省略したように捉えられることもあるんですよね

でもそれは恐らく先にイラストから生まれたキャラクターだったり
モールド自体が二次元的モールドで彩色ありきの造形物と同列で捉えていたり
もしくは模型というくくりで捉えているからじゃないかと思ってるんです


特にインディーズのモノは

量産以外の原案、リデザイン、造形、塗装が分業的に個々の専門分野の方が携わったモノと

原案から造形、もしくは塗装までをひとりが手掛けるモノは
意味合いが少し違ってくると思うんです


勿論それが是が非かとか言うのもではなくて
意味合いなんて関係なく結果的に魅力のあるモノが出来れば良いんですが


前者の方が商品としての品質がいいのは言うまでもないと思うんですが

完成形が何処なのかと言うのはなんとなく造り手次第の判断であって
そもそも量産してない木彫の一点モノなどはとても価値ある完成形なので
そこに彩色が施されてようが無かろうが造り手としては完成形です

ただソフビは比較的少数での量産が可能なので成形色も都度変えられるから
好きな成形色のモノや色んなヴァージョンで彩色されたモノを楽しむのも

当然受け手側の選択の自由だと思います


自分の場合は造る時に彩色を意識せず造形するタイプなので

どちらかというと無塗装を一旦の造形物としての完成形として捉えています

勿論プロフェッショナルな方は塗装マスクまで意識して原型を作るんでしょうけど

それが正しいかどうかなんて気にしない自由さがインディーズだろうし

そういう理由で無塗装を出すことが多いんですけど
時々少数づつでも塗装しているのは
そういう自由な素材としてのソフビの可能性を自分も好きだし楽しみたいし
塗る事で見つかるかもしれない新しい可能性をインディーズだからこそ探しているからです


そんなわけで今回は造形として自分の中の一区切りの完成形であり

成形色の持つ雰囲気とキャラと造形のバランスがシンプルに楽しめる

クリキンコン2のピーコックブルー成形を準備しました